子どもの歯ぎしりが心配……|夜中のギリギリ音の原因と受診の目安を解説

「夜中にギリギリと歯ぎしりの音がして心配」「歯ぎしりで、子どもの歯が削れてしまわないか不安」と感じていませんか。
子どもの歯ぎしりはめずらしいものではなく、成長や睡眠の仕組みと関係して起こることも多いといわれています。
ただし、歯のすり減りが強い場合や、顎の痛みを訴える場合などは注意が必要です。
歯ぎしりの背景には、かみ合わせや生活習慣が影響しているケースもあります。
今回は、子どもの歯ぎしりのおもな原因や、歯科を受診したほうがよい目安について、わかりやすくお伝えします。

須永 亨 院長
2007年 明海大学歯学部 卒業2008年 明海大学臨床研修医修了
2008~2014年 関根歯科医院 勤務
2014~2016年 大塚歯科医院 勤務
医院名:すなが歯科クリニック
所在地: 〒363-0008
埼玉県桶川市大字坂田1011-1
Contents
子どもの歯ぎしりは、成長や睡眠の仕組みと関係している可能性があります

子どもの歯ぎしりは、成長の過程や睡眠の仕組みと関係して起こる可能性があると考えられています。
ただし、原因についてはまだわかっていないことも多く、はっきりと一つの理由に特定されているわけではありません。
歯ぎしりに関係していると考えられている要因の一つが「睡眠のリズム」です。
人の睡眠には「ノンレム睡眠」と「レム睡眠」という2つの段階があり、一晩のあいだに交互に繰り返されています。
ある研究では、深い眠りであるノンレム睡眠から、浅い眠りであるレム睡眠へ移る前のタイミングで歯ぎしりが起こりやすい傾向が報告されているのです。
この研究では、歯ぎしりの約90%が寝ている間の寝返りや短い覚醒とともに起こっていることも報告されています。
これらの結果から、子どもの歯ぎしりは、ノンレム睡眠からレム睡眠へ移る際の脳活動の変化に伴って顎の神経が敏感に反応し、起こる可能性が示されています。
参照:科学技術振興機構(JST)|Science Portal「子供の歯ぎしり、睡眠周期の特定時期に多発 阪大が解明」(2021.07.09) >
また、子どもの歯ぎしりについてはまだ明確に解明されていない点も多く、歯の生えかわりや顎の発達といった成長の過程、かみ合わせの調整、一時的なストレスなど、さまざまな要因が関係している可能性があると考えられています。
子どもの歯ぎしりの特徴

子どもの歯ぎしりにはいくつかの特徴があります。
子どもの約20%に見られるといわれている
睡眠中に歯をこすり合わせたり、強くかみしめたりする歯ぎしりは、子どもの約20%に見られるといわれています。
実際に、大阪大学の研究では、6歳から15歳の子どものうち27.3%に歯ぎしりが確認されたと、報告されています。
参照:科学技術振興機構(JST)|Science Portal「子供の歯ぎしり、睡眠周期の特定時期に多発 阪大が解明」(2021.07.09)>
ただし、研究や調査によって報告されている割合には幅があり、子どもの歯ぎしりについてはまだわかっていない点が多いといえるでしょう。
歯ぎしりが多いのは6歳ごろ
子どもの歯ぎしりは、6歳ごろにピークを迎え、年齢を重ねることで徐々に減少していきます。
参照:科学技術振興機構(JST)|Science Portal「子供の歯ぎしり、睡眠周期の特定時期に多発 阪大が解明」(2021.07.09)(JST) >
6歳前後は乳歯から永久歯へ生えかわり、歯並びやかみ合わせが大きく変化する時期です。
歯ぎしりの程度によっては、歯がすり減ったり、顎の痛みが出たりすることもあるでしょう。
注意したい歯ぎしりのポイント

子どもの歯ぎしりは、状態によっては歯科での相談が必要になるケースがあります。
次のようなサインが見られるときは、歯科を受診しお口の中の状態をチェックしましょう。
歯が大きくすり減っている
強い歯ぎしりが続くと、歯が大きくすり減ることがあります。
歯の表面が平らになっている、欠けているように見える場合は、歯ぎしりの影響が出ている可能性も考えられます。
ただし、歯のすり減りは保護者の方が見ても、気づきにくいケースも少なくありません。
そのため、定期検診でお口の状態を確認し、歯のすり減りの程度や歯ぎしりによる影響が出ていないかを、チェックすることが大切です。
子どもが「顎が痛い」と訴える
歯ぎしりによって顎の筋肉や関節に負担がかかると、痛みや違和感が出る場合があります。
お子さんが顎の痛みを訴える場合には、歯ぎしりによる影響も考えられるため、歯科を受診し状態を確認しましょう。
歯並びやかみ合わせが気になる
歯並びやかみ合わせに不安がある場合も、歯科に相談する目安の一つです。
歯科の定期検診では、むし歯のチェックだけでなく、永久歯への生えかわりや、顎の発達の状態なども確認できます。
子どものお口の状態は成長とともに変化するため、歯科での定期的なチェックが重要です。
酸性の飲食物を頻繁に飲む習慣がある
酸性の飲食物を頻繁に摂る習慣がある場合、歯ぎしりによる歯のすり減りが進みやすくなる可能性があります。
みかんやりんごなどの酸味のある果物、炭酸飲料やスポーツドリンクなどの酸性の飲みものを、頻繁に大量に摂る習慣がある場合には注意が必要です。
酸性の飲食物が歯に長時間触れると、歯の表面が徐々に溶けてしまうことがあります。
このように、飲食物に含まれる酸が原因で歯が溶ける状態を「酸蝕症(さんしょくしょう)」と呼び、細菌の作り出す酸によって歯が溶けるむし歯とは異なります。
ジュースや炭酸飲料、スポーツドリンクなどを頻繁に大量に飲み続けると、歯が酸に触れる時間が長くなり、歯の表面が弱くなる可能性があるのです。
酸によって弱くなった歯に歯ぎしりの力が加わると、歯のすり減りが進みやすくなることが考えられます。
歯ぎしりの状態も定期検診での確認が大切
子どもの歯ぎしりが気になる場合は、歯科の定期検診でお口の状態を確認することが大切です。
定期検診では、むし歯の有無だけでなく、歯のすり減りやかみ合わせ、顎の成長の状態なども確認できます。
お子さんの大切な歯を守るためにも、歯ぎしりによる影響が出ていないかを含めて、お口全体をチェックすることが大切です。
かみ合わせや歯ぎしりの影響をチェックする

定期検診では、歯のすり減りや、かみ合わせの状態を確認します。
歯ぎしりが続くと、歯の表面が削れたり、かみ合わせに変化が見られたりすることがあります。
歯科では、お口の状態を確認しながら歯ぎしりによる影響が出ていないかをチェックします。
むし歯のチェックやフッ素塗布を行う

定期検診では、むし歯のチェックや、むし歯予防のケアも行います。
子どもの歯は大人の歯に比べて歯の質がやわらかく、むし歯になると進行が速いのが特徴です。
歯科で定期的にお口全体のチェックを行うことが、むし歯の早期発見・早期治療につながります。
また、歯科で行うむし歯予防の取り組みの一つに「フッ素塗布」があります。
フッ素は、歯の表面を強くし、むし歯になりにくい状態を保つ働きを持つのが特徴です。
歯の再石灰化を促し、初期段階のむし歯の進行を抑える働きも期待できます。
特に、生え始めの乳歯や生えかわったばかりの永久歯はむし歯になりやすいため、フッ素を活用した予防ケアを取り入れるのがおすすめです。
仕上げ磨きのアドバイスを受ける

定期検診では、お子さんのお口の状態や歯並びに合わせた仕上げ磨きのアドバイスを受けられます。
特に、奥歯の噛む面の溝や歯と歯のすき間、歯と歯ぐきの境目などは、磨き残しが起こりやすいため、保護者の方による仕上げ磨きが重要です。
仕上げ磨きは、保護者の膝の上に子どもの頭をのせる姿勢で行うと、お口の中が見やすく磨きやすくなります。
歯ブラシは小さめのものを使い、ペンを持つような軽い持ち方で細かく動かしましょう。
特に2歳ごろまでは、上の前歯の歯と歯の間や歯と歯ぐきの境目にむし歯ができやすいため、こうした部分を意識して磨くことが大切です。
子どもの歯ぎしりは歯科で相談しましょう

子どもの歯ぎしりは、成長の過程で見られることがあります。
問題のないケースもありますが、、歯のすり減りや顎の痛みなど気になる症状がある場合は、歯科でお口の状態を確認することが大切です。
当院では、お子さまのお口の状態や成長段階に合わせて、むし歯の有無だけでなく、かみ合わせや歯のすり減り、歯並びなども含めて確認しています。
また、ご家庭でのケアに役立つよう、仕上げ磨きのポイントや歯磨きのコツについてもお伝えしています。
お子さまが楽しく通えるようキッズスペースもご用意し、お子さまの気持ちやペースを大切にしながら診療を行っています。
お子さまの歯ぎしりで気になることがありましたら、お気軽に当院までご相談ください。








