保護者の方へ。「歯医者さんが苦手なお子さんのむし歯治療」のためにできること
皆さま、こんにちは。
桶川市 坂田の歯科医院「すなが歯科クリニック」です。
「子どもをむし歯にさせたくないけれど、歯科医院が苦手……」というお子さまには、治療をスムーズに受けてもらうための接し方があります。
子どものうちの経験により、歯科医院が「さっぱりする場所」「楽しいところ」などよいイメージになることも。
今回は、歯医者さんが苦手なお子さまのむし歯治療のためにできることを3つに分けてお話しますので、参考にしてみてください。 須永 亨 院長
2008年 明海大学臨床研修医修了
2008~2014年 関根歯科医院 勤務
2014~2016年 大塚歯科医院 勤務
医院名:すなが歯科クリニック
所在地: 〒363-0008
埼玉県桶川市大字坂田1011-1
Contents
歯医者さんに行く前にできること
歯科医院に行く前にご自宅でできる、お子さまへの接し方をご紹介します。
子どもに頑張って欲しい気持ちはわかりますが、苦手な場所は大人でも行きたくないですよね。
たとえば、虫が苦手なのに「触って!こわくないよ」といわれても、無理なものは無理です。
無理やりではなく、お子さまの気持ちに寄り添ってあげることを大前提に接していきましょう。
【事前の準備1】お子さまに嘘をつかない
歯医者さんという言葉を口に出しただけでも、「行きたくない!」と泣きじゃくるお子さまも中にはみえます。
そんなとき、歯科医院に行くのに、別の場所を伝えて連れ出したくなりますよね。
しかし、お子さまに嘘をついて歯科医院に連れていくのは逆効果となるため、正直に「歯医者に行く」と伝えましょう。
お子さまは、保護者の方から裏切られたと感じてしまい不安な気持ちになるリスクがあります。
【事前の準備2】歯医者さんの魅力を伝えてイメージをよくする
歯医者さんを苦手と感じているお子さんのイメージを変えてあげましょう。
「歯医者さんに行くとお口がすっきりするよ」「むしバイ菌をやっつけてもらおう」など歯医者に行くメリットをわかりやすく伝えると理解してくれます。
また、普段のしつけなどで「悪いことしたら歯医者さんにいくよ」「歯磨きしないとむし歯になって歯を抜かれるよ」など歯科医院を使って脅すようなことを言うのは避けてください。
イメージや言葉は頭に残るため、できれば前向きな印象を持ってもらえる声掛けで、「歯医者に行こう!」と思ってもらえるのが理想です。
【事前の準備3】機嫌をよくしてから歯科医院に向かう
子どもは、「眠たい」「お腹が空いた」などの理由で機嫌をそこねてしまうことがあります。
お昼寝の時間やお食事前、疲れている時間に歯科医院の予約を取るのはできるだけ避けましょう。
できれば、お子さまが元気に活動できる午前中のうちに歯医者を受診するのがおすすめです。
仕事の関係でどうしても夕ご飯前の時間帯にしか通院するのが難しい場合は、お子さまに軽食を摂らせてから通院するなど工夫してみるといいかもしれません。
歯医者さんですること
歯科医院に到着したら、お子さまの緊張感は高くなります。
できるだけ、お子さまに寄り添いながら精神面を支えてあげましょう。
【受付】保護者の方はおおらかに
じつは、保護者の方の緊張感や不安な気持ちは、言葉にしていなくてもお子さまに伝わります。
保護者の方が安心していると、お子さまもリラックスした状態で治療を待てるなど、保護者の気持ちに対してとても敏感です。
待合室では、普段通りにお子さまにやさしく接してあげましょう。
待っている間に、「ちゃんと治療しようね」など無理に声をかけなくても大丈夫です。
お子さまの世間話を笑顔で聞いているだけでも、十分に安心してくれます。
【診療室】痛くない?と聞かない
いよいよ、治療が開始すると「痛くない?」と聞きたくなってしまいますよね。
ただし、治療は痛くないのにも関わらず「痛い」という言葉だけが頭に残り、お子さまが焦ることがあります。
「痛くないから大丈夫だよ」「先生が痛くないように治療してくれるよ」など、痛みを連想させるような声掛けは控えましょう。
声をかけるのであれば「頑張ってるね」「できてるよ」「すごいね」など、お子さまの成長を褒めてあげると、よりお子さまは頑張れます。
【診療室】見守ることも大切
治療中に、子どもがしっかりできるか心配な気持ちはわかりますが、プロである歯科医師や歯科衛生士に任せるのも大切です。
お子さまが泣いてしまったり、暴れてしまったりすることがあっても、「大丈夫?」など保護者の方はすぐに対応せずに見守りましょう。
場合によっては、保護者の方は待合室でお待ちいただき、お子さまと歯科医師とで信頼関係を構築しながら治療を進めることもあります。
不思議なことに、お子さまと歯科医師やスタッフだけの方が落ち着いてお話してくれる場合もあるのです。
治療が終わった後にすること
お子さまは、歯科医院にきただけでも、精一杯頑張っています。
治療が終わったら、お子さまが努力していたことをたくさんほめてあげましょう。
【治療後1】しっかりほめる
治療すぐに、「痛かった?」と聞きたくなる気持ちはぐっと抑えて、たくさんほめてあげましょう。
「痛い?」「嫌だったね」「歯医者さんから早く帰ろうね」などの声掛けでは「痛かったけれどがまんした」と、治療が苦痛だった思い出になります。
そんな記憶にならないためにも、「ちゃんとイスに座れたね」「お口大きく開けれてかっこよかったよ」などの言葉をかけるのがおすすめです。
お子さまにとって保護者の方にほめられるのは、とても嬉しく幸福を感じられます。
【治療後2】治療ができなくても絶対に叱らない
治療が全然進まなくても、お子さまを責めたり、叱ったりせずに寄り添ってあげましょう。
お子さまにお一人お一人に合わせたペースで治療を進めていますので、安心しておまかせください。
もし、ここで叱ってしまうと「歯医者に行くと怒られる」と勘違いしてしまい、余計に歯医者への苦手意識が高くなるリスクがあります。
【治療後3】背中を押す声掛け
お子さまにとっては、治療ができることよりもまず、歯科医院に来ただけでも努力しています。
たとえ治療ができなくても「◯◯くん・ちゃんなら次はできるよ」「むしバイキンとバイバイできるように、また来ようね」などの言葉で背中を押してあげましょう。
お子さまは、保護者の方にほめられたり、喜んでもらえたりすると、力が湧いて「頑張ろう!」と思えるのです。
お子さまのやる気を引き出すことは、保護者の方の態度や言葉、行動でできます。
できないことがあっても、お子さまは自分の力でいつか乗り越えられると、自信がつきます。
無理に治療を進めて、むし歯が治ってもお子さまの成長にはつながりません。
そのためにも、お子さまの強い味方となり応援して背中を押してあげられる存在でいるのが大切です。
お子さまのペースに合わせてお口の健康を守ります
桶川市 坂田の歯科医院【すなが歯科クリニック】は、「歯医者にまた行きたい」と思ってくれるお子さまが増えるように努めております。
いきなりお子さまを受診させるのが不安な場合は、保護者の方の定期検診などにご一緒に来ていただきながら慣れることもできます。
当院にはキッズスペースがあるため、楽しみながら診療を待つことが可能です。
また、お子さまお一人お一人に合わせて治療を進めていますので、無理やり処置を行うことはありません。
むし歯を治すことは大切なのですが、誰かに命令されたり、無理やり進めると、嫌な思い出に変わってしまうからです。
そうなると、幼いころの歯科医院での経験により、大人になっても「歯科医院が苦手」と長期に亘りトラウマになってしまうことがあります。
まずは、診療台に座るだけ、お口を開いてもらう、器具で歯を触るなど、スモールステップで進めています。
また、「お水がでてくるね」「ブラシが回転するよ」など実際に器具に触れ、遊びながら歯科医院に慣れていくことが可能です。
お子さまにとって、自分の前向きな意思や行動で次に進めることは、やる気や自信につながります。
もちろん、むし歯の痛みがひどいなどすぐに治療が必要な場合には、お子さまのご負担に配慮しながら対応します。
歯医者が苦手なお子さまにも、保護者の方にもストレスなく通院していただけるような歯科医院をめざしております。
歯科医院に慣れることからスタートしますので、スタッフとお話するだけでも構いません。
「歯医者さんが苦手だから迷惑になるかも……」「全然できなかったらどうしよう」「泣いてしまうかもしれない」と悩まずに、まずはお気軽にお越しください。
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